渋幕【算数】2022-3

問題

3種類のロウソクA,B,Cがあります。3本のロウソクは火をつけるとそれぞれ一定の割合で燃えます。Aに火をつけてから10分後にBに火をつけ、そのさらに5分後にCに火をつけたところ、ロウソクCが最初に燃え尽き、その後ロウソクA,Bが同時に燃え尽きました。下のグラフは、Aに火をつけてから全てのロウソクが燃え尽きるまでの時間と、最も長いロウソクと最も短いロウソクの長さの差の関係を表したものです。また燃え尽きてしまったロウソクの長さは0cmであると考えます。
ロウソクA,B,Cについて1分間に燃える長さと火をつける前の長さを求めなさい。

情報整理・分析における思考の流れ

このようにグラフが複雑に変化している場合、情報の整理、分析が必要。大雑把に判断して、ひらめいて解けることもあるでしょうが、情報整理、分析のスピードを上げる訓練を積んだ方がもちろん有効です。急がば回れ。テクニックなどありません。各変化点の状況を明確にし、書き込み、その状況を比較し、情報を増やしていくことが定石です。

このような問題をできるようにするためには、先生から一方的に解説されて、なるほど納得することにあまり意味はありません。情報整理、分析の流れを手抜きせず徹底的に自ら考える時間が必要です。

変化点の状況(火→点火、尽→燃え尽きる)各変化点に番号を振る。問題文より①A火、⑧A,B尽は明らか。

①A火の後、グラフが上昇しているので、BかCがAより長かったことがわかる。
②後、グラフが下がっているので、②以降Aより速い速度でAを追いかけていることがわかる。
よって②でBが点火されたということがわかる。それは10分後のことである。
⑧A,B尽の前、BがAを追いかけているので、その間、Cが関係していないと考えることができ、⑦Cが燃え尽きたと判断することができる。

②B火以降、BがAを追いかけているということは、CはAとBの間にあるということがわかる。
その状態で次に変化点があるとしたら、BがCに追いつくことである。BがCに追いついた後、変化が起こるとしたら、BがAに追いつくことが考えられるが、これは問題の設定によって否定されている。よって④でCが点火されたことだとわかる。それは15分後のことである。

④C火と⑦C尽の間に変化点が2か所あるが、ここまで情報整理できれば、
⑤CがBに追いつく、⑥CがAに追いつく、は明らかである。

各変化点においての長さ判定を整理する。実際の状況では、今までの情報整理の中で同時並行に行っていくことができるだろう。

ここから比較・分析に入る。ここに来るまでのスピードを上げていくこと以外に、対策法など存在しないと断言できる。比較・分析をする上ではより俯瞰的な視点が求められる。

まずはデータがそろっているものを比較することは当たり前である。

①A火(0分,6cm B>C>A)
②B火(10分,10cm B>C>A)
④C火(15分,10cm C>B>A)
⑥CがAに追いつく(40分10cm B>C=A)
⑦C尽(50分,6cm B>A>C)

順位が変化していないものどうしを比較すると、それぞれの速さについての情報を表している。

①~②はAのみの変化を表している。→A 0.4cm/分
②~⑥はAとBの速さの差を表している。→B-A 0.2cm/分
⑥~⑦はBとCの速さの差を表している。→C-B 0.2cm/分

よって燃える速さはA 0.4cm/分、B 0.6cm/分、C 0.8cm/分

④~⑥より、Cは点火から35分で燃え尽きているので、28cm(=0.8×35)
⑦~⑧はBの速さを表しているので、⑧の時間は60分(=6/0.6+50)
A,Bの長さは24cm、30cm

終(渋幕【算数】2022-3)

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