武蔵【理科】2022-3

問題

袋の中に紙の巻かれた針金が4本入っています。この針金を曲げてから針金の先端を指先で支えて吊し、止まった時の様子について考えてみましょう。

問1 針金をAで示す形に重なるように曲げて●の部分を指先で支えて吊るしてみなさい。針金が止まった時の様子を、図を参考にして、指先とともに描きなさい。また、Bで示す形でも同じようにして描きなさい。

問2 AとBの様子の違いを説明しなさい。

問3 針金を右図の様にアとイ、イとウは直角に、アとウは平行になる様なコの字形に曲げます。●の部分を指先で支えて吊し、アとウが水平になるようなイの長さを見つけなさい。アの長さを4.0cmにした時、イの長さは何cmですか。また、2.0cmにした時、イの長さは何cmですか。長さは、0.5mmごとに目盛りが振ってある方眼を利用して測り、方眼の間にある時は、目盛りを読んで近い方を、ちょうど真ん中の時は大きい方を答えなさい。

情報整理・分析における思考の流れ

武蔵中学校おなじみのお土産問題。観察や観察した事実を元に分析することに重きを置いています。武蔵中学校を受験する子供たちに指導する時は、その構造や原理を論拠もなく妄想しないように注意しています。毎年、普段の生活では目にしない、考えない、気づかない話題を提供してくれて、いつも楽しみにしています。

2022年のお土産問題は、問題文の指示に従い、事実を書くだけなので、訓練の差は関係なく誰でも解答することができ、あまり点差がつかなかったかと考えます。事実からの分析に関わる問題や設定がなかったので、そのような訓練を積んできた受験生にとっては少し寂しい思いだったのではないか?というのが本音です。

ということで、勝手に分析をしたいと思います。

問1 針金をAで示す形に重なるように曲げて●の部分を指先で支えて吊るしてみなさい。針金が止まった時の様子を、図を参考にして、指先とともに描きなさい。また、Bで示す形でも同じようにして描きなさい。

問2 AとBの様子の違いを説明しなさい。

まずはABそれぞれのおおよその重心を考えます。【Bの重心の考え方】上に小円、下に大円があり、その2円の中心を結んだ直線上の2円の半径比の逆比の内分点に重心があると考えます。

重心は支点の真下に移動するので、Aの方がより大きく傾きます。

問3 針金を右図の様にアとイ、イとウは直角に、アとウは平行になる様なコの字形に曲げます。●の部分を指先で支えて吊し、アとウが水平になるようなイの長さを見つけなさい。アの長さを4.0cmにした時、イの長さは何cmですか。また、2.0cmにした時、イの長さは何cmですか。長さは、0.5mmごとに目盛りが振ってある方眼を利用して測り、方眼の間にある時は、目盛りを読んで近い方を、ちょうど真ん中の時は大きい方を答えなさい。

実際、試験中に渡されたの針金の長さは19cmぐらいでした。計算をしようとすると、2次方程式になってしまうので、小学生に問うことはできません。モーメントを利用して立式すると、このようになります。

(ウ-ア)2x1/2=ア2x1/2×2+アxイ

ここまで、いろいろ試行させるのであれば、ア,イ,ウの関係性を調べさせたり、アの限界値に挑戦させたりしても面白そうですね。来年のお土産問題も楽しみにしております。

最後は教育ブロックIQ KEYでこの問題に関して遊んでみます。モーメントに関するミッションは、科学館イベントで実施したり、弊社が運営している科学教育パズロボのカリキュラムにも入っています。

問1・2の再現実験

AとBで使っているパーツの数、種類は同じです。重心の位置がどこになるのか、組み立てながら考えるのが楽しかったです。実験結果は実際の問題と同様の結果となりました。

モーメントを利用したIQKEYモデル

渡っているレールは100均で買ったツッパリ棒(φ20~25)です。

IQKEYを持っている人は、MISSION:かたむけたモノレールをのぼろう! にチャレンジしてみてください!

「使用教材:IQKEY PERFECT400+(PERFECT1000、Basicシリーズでもできます!)」